連載 知っておきたい産科免疫学の話・4
周産期の感染免疫(2)—妊娠中に問題となる感染症(I)
竹内 正七
1
,
大桃 幸夫
1
1新潟大学医学部産婦人科
pp.614-621
発行日 1987年7月25日
Published Date 1987/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611207183
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はじめに
前回は感染免疫の基礎的なことをお話ししました。生体内に侵入した病原微生物は,まず生体の防御システムとして貧食細胞により貧食されて処理されます。このシステムだけで処理されないものに対しては狭義の免疫系が働いて,リンパ球のT細胞系で感染された細胞を障害し,B細胞では抗体を産生させ抗原抗体反応により病原微生物(抗原)を処理するのです。感染防御のためにこれらのシステムが互いに協調しあっていることは,前回で理解してもらえたと思います。
今回からは,臨床的な話として,妊娠中に問題となる感染症についてお話ししたいと思います。
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