連載 新生児理解のための基礎講座・24
科学としての母児関係の基礎知識
仁志田 博司
1
1東京女子医科大学母子総合医療センター新生児部門
pp.262-268
発行日 1987年3月25日
Published Date 1987/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611207098
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医学は科学であると同時に,それだけでは割り切れない人間を対象とした分野であることは言うまでもない。特に新生児医療においては,母親と子供という人間関係の確立にきわめて大切な時期であるところから,古くから種々の研究が行なわれてきた。たとえば,われわれが何気なく見過ごしている母児関係の背景について,動物行動学や人類社会学などの学問的な解析がなされている。社会がきわめて複雑かつ細分化している現在,この分野の重要性はさらに強調されつつあり,新生児医療に携る者にとっても大切な基礎的な知識のひとつとなっている。
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