特集 母性とはなにか
鼎談
「母性」の構造を探る
安達 倭雅子
,
鈴木 晶
,
馬場 善子
pp.39-47
発行日 1987年1月25日
Published Date 1987/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611207050
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「母性」には"無理"がつきまとう
馬場 最近,「母性」という言葉が一般社会でも盛んにいわれるようになってきまして,ある意味で注目を集めていると思われます。特に歴史学,社会学,文化人類学,心理学などの学問的アプローチの対象になっていて,ただ母性本能というとらえ方だけにはとどまらなくなっているようです。
ところが,私たち助産婦というのは看護職の中で母性と最もかかわりが深く,母性看護を担う職業と定義づけられているにもかかわらず,私たちが持ついわゆる母性のイメージや定義というのは,まだ旧態依然としているんですね。そして,現場では母性というものにかかわりながら,深く踏み込んではいけない限界を私自身は感じています。
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