特集 助産の歴史
てい談
助産の歴史を探る
小木曽 みよ子
1
,
石原 力
2,4
,
鎌田 久子
3
1名古屋大学医療技術短大部助産学特別専攻科
2虎の門病院産婦人科
3成城大学文芸学部・民俗学
4日本医学史学会
pp.562-576
発行日 1981年8月25日
Published Date 1981/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611205886
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施設分娩の急増に伴って,古来より受け継がれてきた助産の業は,ここ四半世紀の間に大きな変貌をとげてきました。日進月歩の現代産科学の恩恵を受けて,周産期死亡率や妊婦死亡率は激減しましたが,一方で,産科医療のこのような急激な変化は,助産婦が施設内で専門性を発揮し得ないというジレンマをもたらしているようです。さらに最近では,ゆきすぎた産科管理に対する反省から,分娩環境の見直しもなされております。そこで今回の企画では,産むということ,またそれを介助することがどのような意味づけや背景のもとになされてきたのかを歴史の中に探り,母子看護,助産婦業務の本質にせまりたいと考えました。
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