連載 産科臨床検査の実際・16
前置胎盤・子宮筋腫・卵巣嚢腫の診断法
石井 明治
1
1聖マリアンナ医科大学産婦人科
pp.277-280
発行日 1986年4月25日
Published Date 1986/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611206850
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妊娠合併症のうち,超音波断層法により適確に診断できる前置胎盤・子宮筋腫・卵巣嚢腫について,今回は検討してみる.前置胎盤は全妊娠の0.6〜0.8%といわれ,産科領域ではよくみうけられる疾患である.従来は,妊娠中期以降になって大出血をきたして,はじめて前置胎盤と診断されることが多かったが,診断法の進歩した現在では,本症の母児に対する管理も飛躍的に向上したといってよい.また子宮筋腫・卵巣嚢腫が妊娠に合併する症例もみうけられ,妊娠中の手術の適応について,妊娠・分娩の管理上,多くの問題を含んでいる.
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