原著
BBTの上昇過程からみた黄体機能
石丸 忠之
1
,
河野 前宜
1
,
黄 宏駿
1
,
安永 昌子
1
,
梶村 秀雄
1
,
山辺 徹
1
Tadayuki Ishimaru
1
1長崎大学医学部産科婦人科学教室
pp.801-803
発行日 1979年10月10日
Published Date 1979/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409206118
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黄体機能の判定にBBTが有用であることは,いまさらいうまでもない。従来より,BBTを用いた黄体機能の判定法として,基礎体温の分類1),HPS2)(高温相点数),PLI2)(高温面積指数)などが知られているが,これらはいずれも主としてretrospectiveな判定法である。ところで,黄体機能は各周期により異なることも考慮され,現時相における周期の黄体機能をできるだけ早期に把握することが臨床的には重要となってくる。松本のBBT分類のうち1〜V型は高温相への移行状態に着目したものであり,prospectiveな判定が可能であるが,具体的な判定基準が設定されていないために,客観的な診断は必ずしも容易とはいえない。
そこで私どもは,BBTの低温相から高温相への移行部分,すなわち上昇日数を取り上げ,その上昇日数の変動と黄体機能との関係を検討し,BBTによるprospec—tiveな黄体機能の判定法の設定をこころみた。
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