特別寄稿
未熟児の母乳栄養—看護の視点から
吉武 香代子
1
1千葉大学看護学部小児看護学
pp.304-311
発行日 1985年4月25日
Published Date 1985/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611206624
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はじめに
1983年の新生児死亡率は,3.9である。1985年1月現在,最も小さい未熟児の生存記録は,静岡県立こども病院における423gである。30年前(1953年)の新生児死亡率が25.5,50年前(1933年)が48.5であったことと比較すれば,まさに隔世の感がある。
かつては失われていた多くの未熟児のいのちが救われるようになった。この過程に,未熟児を取りまく社会の,いろいろな側面での進歩が関与していることは間違いない。医学の進歩,看護の進歩,医療機器の発達,環境の改善等々。そしてそのひとつに栄養に関する知識・技術の進歩も見逃せないことである。
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