My Point of View
助産婦教育における保健所実習の意義をみなおそう
井上 キミ子
1
,
谷 久子
1
1北海道大学医学部附属産婦学校
pp.147-153
発行日 1985年2月25日
Published Date 1985/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611206596
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助産婦には地域母子保健活動の中心的役割を担っていくことが期待されているが,現状では助産婦数の不足や活動の基盤が確立されていないことから,その役割を果たしきれない状況にある。
豊島豊子氏が助産婦教育の課題と進路について「助産婦の学である母子保健学とは,広く母子の健康と福祉や家族の幸福を促進する学問体系を言い,従来の助産もこの中に含まれるものであり,ここでの"母子"とは分娩(出産)を頂点とし,その頂点を中心とした広がりとして思春期から更年期以降までの母性と乳幼児を含め,母子と密着し一貫したものとしてとらえている。助産婦は今後さらにいっそう広い視野にたち,母子を総合的に理解し対応する能力が求められる……」1)とのべているが,助産婦教育に地域母子保健活動を正しく位置づける重要性を示唆しているものと思われる。
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