連載 ペリネータルケア・4
High-risk perinatesの管理
竹内 徹
1
,
横尾 京子
2
1大阪府立母子保健総合医療センター
2大阪府立母子保健総合医療センター周産期2部
pp.257-260
発行日 1983年4月25日
Published Date 1983/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611206206
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high-risk perinateとは
周産期死亡および罹病率と直接関連性を持つリスクは,多くの場合単独または幾つかの因子が組み合わさって発生してくる.ハイリスク・ペリネートというのは,ハイリスク妊婦の胎児とハイリスク新生児の双方を含めた概念であるが,どのような因子を持つものをハイリスク妊娠またはハイリスク新生児と考えるかについては,現在までそれぞれの施設によって違ったプロトコールが作られてきた.いずれの方法を採用するにしても大切なことは,まず母体がat riskにあるかどうかを確認し,適切な検査法を組み合わせて,リスク因子を科学的に評価し,さらにその妊婦をfollow upすることである.ごく最近になって再び出生前の胎児のwell-beingを正しく評価する目的から,各種の評価方法が開発されてきたことは,決して偶然とは考えられない.すなわち妊娠経過を観察していく場合,胎児の大きさ(発育状態)と在胎週数(成熟度)を知り,さらに妊娠週数に応じた大きさに胎児が発育しているかどうかが常に問題とされるようになった.その理由として次のような点が考えられる.
1)たとえハイリスク妊娠であっても,児を最適な条件下で分娩にまでもっていくためには,まず胎児の発育と成熟度を知る必要がある.
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