助産婦薬理ノート[最終回]
妊娠とクスリ[6]
斎藤 太郎
1
1共立薬科大学
pp.1044
発行日 1982年12月25日
Published Date 1982/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611206141
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以前,ちょっと触れましたが,例のOTC薬(Over The Counter Drugs)──一般薬・大衆薬・店頭薬──の瀉下薬(下剤)の1つであるコーラック®の主成分であるビサコジルについて少し勉強しましょう。このビサコジルはフェノルフタレインと同じ系統の緩下薬です。経口投与で6時間以内に,坐剤では,15分〜1時間で大量で柔らかい形のある便が出ます。このクスリは腸をすっかりからにするので,直腸検査をするような場合,実施前に使われます。アメリカの添付文書(package insert)ではsafetyと記してあって,妊娠中に特別な注意はいらないとしています。
経口で成人10mg(5〜15mgの範囲),6歳以上の小児で5mg,坐剤では成人と2歳以上の子供10mg,2歳以下で5mgです。
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