特集 仮死新生児の看護
その観察ポイントと問題点を探る--神奈川県立こども医療センターにおける事例分析より
急性期における看護
大木 伸子
1
,
沢田 玉子
1
1神奈川県立こども医療センター新生児・未熟児病棟
pp.798-804
発行日 1982年10月25日
Published Date 1982/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611206097
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はじめに
近年,新生児医療の進歩により,多くのこどもたちが救われている中で,仮死新生児については重度の障害を残すものや,不幸にして死の転機をとることも稀ではない。仮死新生児の蘇生についての文献は多くみられるが,その後の治療,看護に関する文献は少ないように思われる。治療はもちろんのこと,看護としても長期的な計画を要するもので,その過程の中で産科医から小児科医,助産婦から看護婦,そして保健婦へと正しく引き継がれていく必要がある。実際に入院してきた児の日常の看護にあたり,その生命と予後にかかわる責任を強く感じさせられる。1980年1月から12月までの1年間に入院した仮死新生児13名について考察したものを,第12回母性看護学会に発表する機会を得た。その際,入院中の看護について細かくふれることができなかったので,今回は1事例をあげ,看護内容についてまとめてみた。
なお,本論に入る前に,参考として前記調査の一部を表1〜3,図1に示した。
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