私と読書
「神と女の民俗学」—牧田 茂著
小野 清美
1
1千葉県立衛生短期大学看護科
pp.346
発行日 1982年4月25日
Published Date 1982/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611206012
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日本人の女性観の由来をたずねて
移りかわっていく世において,人は絶えることなく生きてきた。その世,その世を生き抜いてきた。そうしたいつの世にも男と女が存在していたのであるが,この本には,古代から現代に至る,女のあり方・生き方・役割の変遷が記されている。
女は古代の卑弥呼の時代には,神の祭り事にたずさわる聖なる存在であった。ところが仏教思想が伝来すると,女人の業のふかさが強調されるようになる。「血のケガレ」をテーマに,日本人の独特の意識が生みだされていく源が書かれている。
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