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海外文献紹介 NURSING RESEARCH
Rubinの「母性役割の達成──その過程,モデル,引用される人物」を読んでみる
ATTAINMENT OF THE MATERNAL ROLE Part Ⅰ Processes, Part Ⅱ Models and Referrants
臼倉 桂子
1
Reva Rubin
1聖路加国際病院
pp.293-305
発行日 1982年4月25日
Published Date 1982/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611206000
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1人の女性が妊娠して母親となるまでに,どのようなことがその女性に起こっているのであろうか。助産婦は,正常な妊娠経過と正常分娩・産褥をこれまで妊産婦保健指導,母親学級,分娩介助,授乳介助といった面からみてきました。あまりにも正常な経過をとり,自立しうる妊産婦が多いために,産科看護は面白くないとも言われてきました。しかし,胎児の成長とともに,妊婦がどのような気持ちを持っているのかということを継続的に観察したものは,これまであまり知られていません。ここにあげたReva Rubinの文献は,実際の妊産婦から集めたデータの興味深い分析です。
1979年から80年にかけての1年間,幸いにも私は米国ピッツバーグ大学でRubinの理論を通して臨床学習をすることができ,いくつもの興味深い面を妊産褥婦にみることができました。Rubinはピッツバーグ大学大学院母性看護学の教授です。1967年に彼女が書いた,母親になっていく女性の心理作業についてのこの文献は,内容的にも方法論的にも,Rubinの考えの代表となるものだと思われます。私はこれを紹介することで,妊産褥婦の心理を今まで以上に知り,そのプロセスを援助することができるようになれば,と思っています。
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