調査研究実践講座・1
調査研究の方法論と歴史
林 謙治
1
1国立公衆衛生院母性小児衛生学部
pp.70-75
発行日 1982年1月25日
Published Date 1982/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611205960
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この講座をはじめるにあたって
読者の中には,日頃の忙しい時間をさいて,日常の仕事の場で疑問を感じた点について,あるいは医療の質的向上を目ざして,調査研究に着手する方も少なくないであろう。ところが,いざ実際に研究をスタートさせる段階になってから,研究計画をどのようにたて,どう進め,そこから得られた調査結果をどう評価したらよいかなど,さまざまの困難に直面することがあるのではないだろうか。
母子保健関係のいくつかの研究雑誌をみると,残念ながら調査研究に関する基本的な概念に欠けるため,結果の自己評価があいまいで,意味のある考察がなされていない報告を見ることも珍しくない。この欠点はパラメディカルの方々だけではなく,多くの医師,研究者についても,同じような傾向が見られる。
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