特別記事 鼎談
「産科学の歴史シンポジウム」に参加して
宮里 和子
1
,
石原 力
2
,
大島 清
3
1国立公衆衛生院衛生看護学部
2虎の門病院産婦人科
3京都大学霊長類研究所
pp.566-577
発行日 1983年7月25日
Published Date 1983/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611206271
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
真にすばらしかった国際学会
宮里 本日は,私たちが出席しました谷口財団
主催による「産科学の歴史シンポジウム」で世界
の研究者と交流して得たこと,感じたことを中心
に,できましたら将来の産科学の方向づけについ
ても考えていきたいと思います。このシンポジウ
ムの成り立ちにつきましては,下段に私が別個に
まとめさせていただきましたので,最初に全体の
印象などお伺いできたらと思います。
大島 僕は産婦人科医ですが,サルをいまやっ
ているわけで,こういう人間のお産の歴史のシン
ポジウムに呼んでいただいてしゃべるというの
は,それだけでも僕にとっては興味津々たるもの
がありました。これはひとえに石原先生のご推薦
のたまもので,しかも,参加いたしまして非常に
感動したのは,これこそ本当の国際シンポジウム
であるということなんですね。僕は,コミュニヶ
ーションがうまくいかない国際シンポジウムなん
ていうのは,出る価値が全くないと思うんです。
それが,優秀な通訳がいて言葉の障害がなく,と
ことん交流できたということ,それだけですばら
しい国際学会だったと思います。
Copyright © 1983, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.