特別企画 性の動向と課題
学生研究
大学生の性意識・性行動—婚前性交渉と人工妊娠中絶
佐々木 美千子
1
,
橋場 昭子
1
,
鶴島 久美子
1
1都立公衆衛生看護専門学校助産学科
pp.448-456
発行日 1979年7月25日
Published Date 1979/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611205573
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1.はじめに
戦後,男女平等の思想が普及し,人間解放の思想と結びついて性の自由が叫ぼれるようになった。性の自由という捉えかたは一様ではないが,社会的現象としては結婚という形にとらわれない自由な性交が一般化されつつある,といわれる。また,それに伴って未婚女性の人工妊娠中絶が増加し,"父のいない子"を生む女性が現われ,コインロッカー事件などが問題としてあげられる。
このような社会現象の中で青年たちは婚前性交渉をどのように考えているであろうか。性教育の必要性が言われながらも,実際にはほとんど行なわれていないのが現状である。今後性教育を行なっていく上で課題となるものは何か。それらを知ることにより,今後の母性保健のありかた,助産婦のかかわり等を考える,という目的でこの研究に着手した。
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