特集 母と子のきずな
母児結合と周産期管理の現状
佐道 正彦
1
1阪南中央病院産婦人科
pp.555-557
発行日 1978年9月25日
Published Date 1978/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611205429
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周産期における母児相互作用として,母乳の吸暖による子宮収縮の促進,乳汁を通しての免疫物質新生児への移行の問題は,以前から知られている代表的な現象であるが,周産期の母児関係のあり方が,子供の成長・発育におよぼす影響については色々な角度からの検討が加えられ,特に最近,発達心理学的な面からも,新生児初期の母親との接触の重要性が実証的な研究を通じて強調されて来つつある。そうした中にあって,分娩直後から母親と新生児とを分離して収容する形での新生児管理については,私たち,周産期医療にたずさわっているものとして,一度ここで反省の機会をもつことが必要となっている。
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