研究・調査・報告
乳腺炎と,吸い傷,乳管の流通障害など
森田 正
1
1岐阜県立岐阜盲学校理療科
pp.672-674
発行日 1976年11月25日
Published Date 1976/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611205127
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1.はじめに
乳房マッサージの臨床研究を通じて産婦を観察していると,いろいろな現象に気づいたり,問題にぶつかったりする。そしてそれらを確認したり疑問を解くために,岐阜市内の高橋産婦人科院長高橋政郎医博のご指導のもとにアンケート調査を試みた。その一部は昨年の本誌(29巻)11月号において報告したが,今回は乳腺炎を中心としてアンケートを集計してみた。
乳腺炎に関する医学的研究は多い。慶応義塾大学外科・中村先生によれば,乳腺炎の原因は90%以上が黄色ブドウ球菌の感染であり,乳頭を通る縦横の2本の線によって乳房を4区分した場合,左右の乳房ともに外上方1/4に多発するといわれている(図1,2)。
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