ケース・レポート
多量出血後腎不全を併発した1事例
楢木 弘
1
,
小林 栄子
1
,
真土 恵子
1
1弘前大学医学部付属病院産婦人科病棟
pp.652-663
発行日 1976年11月25日
Published Date 1976/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611205124
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1.はじめに
妊娠末期の出血性疾患には,子宮破裂,前置胎盤,常位胎盤早期剥離,静脈瘤破裂等があげられている1)。これらは重篤な経過に至る例が多く,その中でも常位胎盤早期剥離は母児に対する予後という点からも,最も警戒すべき疾患としてあげられている。そこで今回私たちは常位胎盤早期剥離で約2,000gの出血後,腎不全を併発し,死亡した事例を体験したので,その臨床経過と看護について報告する。
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