症例
多量の腹腔内出血により発症,肺塞栓を併発していた囊胞性子宮腺筋症
桐ケ谷 奈生
1
,
竹内 智子
1
,
山中 浩史
1
,
加藤 彬人
1
,
可世木 聡
2
,
杉田 智歌
1
,
岡本 知光
1
,
齊藤 調子
1
1独立行政法人地域医療機能推進機構中京病院産婦人科
2刈谷豊田総合病院産婦人科
pp.513-518
発行日 2020年5月10日
Published Date 2020/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409210069
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▶要約
症例は38歳,未経妊.心窩部痛と増強する下腹部痛のため受診.囊胞性と充実性部分からなる下腹部腫瘤,多量の腹水および両側肺塞栓がみられ,当初は卵巣がんが疑われた.肺塞栓治療を開始したのちに手術を施行,子宮底から連続して頭側へ進展した囊胞性子宮腺筋症(囊胞性腺筋腫)と判明した.囊胞性子宮腺筋症破裂による多量の腹腔内出血は本症例が4例目,囊胞性子宮腺筋症に肺塞栓を合併した報告は本症例が初めてである.
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