看護学生研究
新生児初期嘔吐に対する統計的研究
村田 薫
1
,
森 寿子
1
1関東逓信病院付属高等看護学院
pp.430-433
発行日 1976年7月25日
Published Date 1976/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611205076
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1.はじめに
生後1週間以内の新生児の65〜80%1)に嘔吐があるといわれ,その頻度からいえば,むしろ生理的現象であるということがいえる。そしてその中には,重篤な疾患の発症であることもあるが,大部分は,いわゆる初期嘔吐と呼ばれるものである。
初期嘔吐の原因については,分娩時に嚥下した羊水,産道分泌物,母体の血液などによる新生児の消化器粘膜への刺激,消化器の異常,あるいは,分娩が児の脳に何らかの影響を与えるためなどがあり,種々の原因が考えられている。しかし,看護を行なうに当たり,その原因を理解した上での観察および処置であることが,看護者の姿勢として必要なことだろうと思う。また,初期嘔吐の原因を知り,それらに積極的に対処し,初期嘔吐の出現を減少させるよう努力することが,今後の方向として望まれる。
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