研究・調査・報告
授乳時における母親の抱き癖とその影響
森田 正
pp.582-585
発行日 1975年11月25日
Published Date 1975/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611204945
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1.はじめに
第1子が誕生して喜んだのもつかのま,2昼夜ほどして母乳分泌が始まると,乳管の流通障害のため,妻は激しいうつ乳に,子は補乳困難でともに泣いた。授乳しようとしても,吸乳器にかけても,楽になるどころかうつ乳がひどくなるばかり。子は空腹のためにミルクを与えない限り泣きやまない。それでも病院では乳房に対する処置を,何ひとつしてくれなかった。それに,病院には同じ苦しみにあっている人がたくさんいた。
以来わたしは,乳房マッサージの研究を続け,その成果の一部は,本誌の昭和41年11月号,42年11月号,44年の2月号と5月号などで報告してきた。現在も乳房マッサージの研究を続けているが,産婦と接しているといろいろなことに気づいたり,疑問にぶつかったりする。そして気づいたことの裏づけをとるため,また問題を解決するために,岐阜市内の高橋産婦人科医院院長高橋政郎医博のご指導とご協力のもとに,いろいろアンケート調査を試みた。以下その中から2,3を紹介してみたいと思う。
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