助産婦事典
産科用語の定義について
鈴村 正勝
1
1日本医科大学産科婦人科学教室
pp.46-51
発行日 1975年1月25日
Published Date 1975/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611204804
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私たちの用いている言葉は,それぞれ特定の共通の意義を有していて,誰にでもすぐに理解できるようになっている。しかし,これを仔細に考えると,言葉の意義は必ずしも一定ではなく,各人に共通ではないところが相当にある。そして,時代によってはその意義が相当の変化をしてくることも事実である。
産科学の用語においても,もちろん例外ではない。私は,昭和37年‘経産’の定義について疑問をもち,検討した結果を分娩生理懇談会において報告し,さらにこの会の有志によって再検討を加えた成績を目本医事新報(昭和38年・第2022号)に報告した。その後,昭和41年には産科婦人科学会内に産科用語定義委員会が設けられ,横浜市大の梅沢前学長の指導のもとに各班に分かれて分担研究し,その成果を日本産科婦人科学会雑誌上に掲載して,全会員の批判を求めた後に,産婦人科学会理事会に報告し,採択された用語が10項目に達した。
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