調査・報告
有職婦人の退院後の授乳について
西田 洋子
1
1旭川逓信病院
pp.54-56
発行日 1973年7月1日
Published Date 1973/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611204553
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1.はじめに
当院において昭和42年11月より月2回の乳児検診を実施しているが,昭和48年3月までに396名・1,819件取り扱ったうち,母乳栄養の実施状況は,全体の約2割という低率を占めている。それには母乳不足や乳房の奇形やその他種々の原因も考えられるが,職業をもつ母親の増加もその占める割合は低くても忘れてはならない一因だと思う。
労働基準法第65条にうたわれている産後6週間の休業期間があり,母乳栄養が十分行なわれるようになったとしても,職場復帰といった時点では母乳栄養法の中止をせざるをえない状況のようである。そのためどうせ途中でやめるなら,最初から人工栄養法をとろうというケースによくぶつかり,助産婦としては淋しい気持ちに迫られる。
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