特集 妊婦貧血の問題をとらえる
当科における妊産婦貧血の実態
鈴木 フミ
1
,
服部 秀子
1
,
大関 公子
1
,
鈴木 ミキ
1
,
森口 みな子
1
1福島県立医大病院産科婦人科
pp.22-25
発行日 1973年7月1日
Published Date 1973/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611204545
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
1.はじめに
妊婦貧血は,妊産婦および児に重大な影響を与えるといわれ,その対策・治療の必要性が認められているにもかかわらず,臨床におけるこれらに対する実際的な方策が行きわたっていないのが実状である。これに反し妊娠中毒症に対する保健管理体制には,妊婦検診時の血圧・尿蛋白・浮腫などの検査が定期的に行なわれ,母子保健上著しい効果のあることは,私たちもよく知るところである。いっぽう,妊婦貧血に対しては,このような母子保健上からの管理体制は妊娠中毒症における管理にくらべ,実際的にはやや立ち遅れている感がある。
そこでその重要性から,当科では数年前より妊婦検診時に貧血の検査を加えてみたので,その結果を報告する。
Copyright © 1973, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.