特集 計画分娩
計画分娩の実際
狐塚 重治
1
1海星病院
pp.14-22
発行日 1971年7月1日
Published Date 1971/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611204167
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まえがき
分娩の経過はその例によって異なり,入院後ただちに生まれるような早い経過をとるものがあると思えば,逆に数日を費してやっと終了するものもあり,また非常に順調な経過をとっていたものが突然異常が起って当事者をあわてさせたりする。陣痛発来の時期にも波があり,ドッと一度に押寄せる時と,反対にまったく途絶えてしまうこととある。このような分娩の流れに備えて産科関係者は常に十分な受け入れ態勢を整えて待機しなければならない。しかしそこには自ら限度があり,夜間に分娩の波が押し寄せたり,それに難産が加わったりした場合,その混乱は想像にあまりあるものであろう。
現在までわれわれはこの困難に堪えてきたわけであるが,できるならば分娩も外科的手術と同様に定めた日の定めた時間内に取扱えたら,という望みは誰もが抱いている願いではなかろうか。
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