おんなと仕事
女はなぜ働く?
駒野 陽子
1
1千代田区立一橋中学校
pp.68-69
発行日 1971年4月1日
Published Date 1971/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611204118
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現在,わが国の婦人労働者の総数は,約1千万。全雇用労働者の33%に当たります。つまり,日本の産業の3分の1は,婦人の手で支えられている時代がきたのです。しかも,そのうちの49.5%が既婚者(離死別も含む)で,未婚労働者の50.5%に迫ろうとしています。女の仕事といえば,結婚までの腰かけ,と相場が決まっていたのに,ここ数年間で,主婦層の増加はめざましいものがあります。
それなのに,いや,それだからこそ,かもしれませんが,"女はなぜ働く?"とか"婦人が働く意義は?"とかいう論義が,最近,しばしば繰り返されるようになりました。これだけ多くの婦人が雇用労働者として働き,さらに農・漁村や商家では,女も重要な働き手なのに,女の場合にかぎって,"なぜ働く?"とか"働く意義"とかが問題になるのは,考えてみればおかしなことです。
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