MEDICAL SCOPE
未熟児網膜症に光明!!
島田 信宏
1
1北里大学病院産科
pp.67
発行日 1971年4月1日
Published Date 1971/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611204117
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水晶体後方線維増殖症RLFの名で知られている未熟児の失明は,私達未熟児管理者の努力にもかかわらず,なかなか後をたたないのが現状です。この疾患は1949年に未熟児の後天性疾患のひとつであることが判明して以来,多くの学者によって研究され,今日では未熟児網膜症Retinopathy of prematurityと名称に統一されるようになりました。そして,同じ未熟児でも1500g以下の低体重の場合に多発し,呼吸障害があるときの酸素投与が多いほどその発生率も高くなることがわかってきました。
また,病理学的にも血管を主体とした組織の増殖の過程が段々と解明され,Ⅲ期に分類され,最後には網膜剥離が生じることもわかってきたのです。
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