グラフ
新生児の無酸素性脳症
島田 信宏
1
1国際聖母病院産婦人科
pp.2-8
発行日 1969年5月1日
Published Date 1969/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611203741
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出生時の新生児仮死は無酸素症,低酸素症がひき起こすひとつの病態にほかならない.新生児仮死がすぐ出生時に蘇生されて,何ら後遺症,脳性麻痺などを残さなければ問題はないが,一部の重症仮死例では中枢神経系症状を示したり,脳症麻痺を残すようになる.仮死の新生児がひきつづいて起す「けいれん」などの中枢神経系症状などを,新生児の無酸素性脳症という名をつけて呼び,この治療に当ることは,予後の経過観察の面からも,仮死の病態を解明するという面でも,非常に意義のあることと考えている.ここにはいろいろの無酸素症が示す中枢神経症状をあげて解説してみる.
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