助産婦必読書
精神科看護の展開—外口 玉子 外間 邦江 著
秋元 波留夫
1
1国立武蔵療養所
pp.48
発行日 1969年1月1日
Published Date 1969/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611203688
- 有料閲覧
- 文献概要
先日,社会福祉を学んでいる学生に,処遇上もっとも難問の多い病気は何かというアンケートを出したところ,精神病が一番だったという話を聞いた.おそらく,看護の面でも同様なことがいえるだろう.
身体の病気の場合には,病人の側からさまざまな訴えがあり,看護に対する切実な注文や期待が寄せられると同時にまた,看護者の心づかいには感謝の気持が表明されるのが常である.看護者にしてみれば,患者からありがたく思われるために仕事をするわけではないが,それでも看護の甲斐が形で示されると,仕事の辛さや苦しみをそれで一掃されるような思いをし,新しい意欲も湧いてくるというものである.
Copyright © 1969, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.