連載
百二十年前の育児法(その2)
興梠 忠夫
1
1母子愛育会福祉部
pp.62-64
発行日 1968年9月1日
Published Date 1968/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611203628
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臍帯(へそのを)
臍帯を切るのは,たいてい,2,3寸ぐらいの長さでよい.あまり長すぎる時は腹の上に蟠曲して,冷湿の気が児の腹の中にしみとおり,腹痛を起こすことがある.
臍帯中の汚血を十分にごき出すべし.汚血が児の腹の中に入る時は病を生ず.臍の方から向へ血をよくしごき,麻または繭糸でかたくくくり,さらに1寸ばかりおいてくくり,その中間を切る.胞衣の方をくくるのは,もし胞衣をひくような時に,血を出しては臍帯が細まって力を用いがたいからである.
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