グラフ
新生児の神経系症状
島田 信宏
1
1国際聖母病院産婦人科
pp.2-8
発行日 1967年8月1日
Published Date 1967/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611203432
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新生児管理の第1歩は,まず新生児を観察することから始まる.従って新生児管理者は新生児がどんな症候群を示すのかを知らなくてはならず,またそれが正常であるのか異常であるのか,どんな意義を持っているのかを判断しなくてはならない.物をいわない新生児が示す数々の徴候のなかには,新生児期には特有であるが異常ではなく自然の姿であるというものがたくさんある.しかし,それがある程度をすぎると異常になったり,非常に似ているが異常の症状である場合も多くある.新生児を誠実に,正直に観察しているとこれらの谷間の姿がだんだんと理解されてくる.私の経験した例の中から理解しやすい症例をここにあげて参考に供することにした.常にこんな新生児がいないか……という眼をもって新生児管理に当たって欲しいのである.新生児が示す数々の症状のうちでも,神経系のものが最も大切であるので,今回は神経系症状と考えられているものを並べてみた.もちろんこれらがすべてでなく,写真にとれない大切な症状もあることを付記しておく.
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