特集 全国助産婦学生研究
—熊本大学医学部付属助産婦学校—過去8年間における頭血腫の統計
佐竹 ミエ子
,
沢村 道代
pp.91-95
発行日 1967年5月1日
Published Date 1967/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611203403
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Ⅰ.はじめに
頭血腫は頭蓋骨と骨膜,または硬脳膜との間に生じた血腫をいい,分娩時児頭への持続的圧迫や切線方向における急激な一過性の強い圧力が骨膜剥離をきたすためにおこるものである.通常分娩数日後に発生し,自然に治癒することが多く,児の予後に直接関係するものではないが,この頭血腫が熊本大学医学部付属病院産科分娩例で近年増加の傾向にあると聞き,今まで0.5〜3.0%の頻度で発生していたのが現在どのくらいふえてきているか,また昭和36年より吸引遂娩器を使用しているが,それが頭血腫発生に影響しているか,その分娩様式を中心に調査してみたのでのべたいと思う.
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