特集 助産婦学生がとらえた"日本の母"
母自身を知り科学性のある生き方を
佐藤 礼子
1
1北海道立衛生学院助産婦科
pp.10-13
発行日 1967年3月1日
Published Date 1967/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611203354
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北の冬は厳しい.
今も,外は,雪が音もなく降りそそぎ,家々の明るい灯も,かすかにみえるだけです.暖かく,夕食の膳を囲んでいる幸せそうな家庭も,貧しくても,自分たちの幸せを手離さずに,明るく話しあっている家庭も,そして,世の中にあるべきではない不幸な家庭も,北の空の下においては,すべて,雪におおわれています.このようなそれぞれの環境におかれている母親は,日本にどのくらいいるでしょう.そして,北海道には……今この時点においても,母親になったという人もいるでしょう.その人はどんな気持なのでしょうか.また,どんな希望をもっているのでしょうか.
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