調査レポート
産科病棟における看護勤務の特殊性について
阿部 ツヤエ
1
,
工藤 きぬ江
1
,
松沢 淳子
1
,
長岡 章子
1
1山形県立中央病院
pp.36-38
発行日 1966年11月1日
Published Date 1966/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611203293
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はじめに
私たち産婦人科病棟に勤務するナースは昼も夜もなく分娩介助や新生児介補に追われ,めまぐるしい毎日をすごしているのが現状です.時間を限らず入院してくる産科患者の観察,分娩介助,哺乳,おむつの交換など産科病棟での勤務には昼間と夜間の仕事の量はほとんど差がありません.いや,むしろ夜間の方が労働量が多いかもしれません.このような状態のもとで,準夜および深夜の勤務をたった一人のナースでせざるをえない現状を考える時,看護サービスの低下や,ナースの過重労働をきたすことは必至で,まことに肌寒い思いがいたします.
私たちの勤務する病院はベット約400床の公立病院で,内30床が産婦人科病棟として1看護単位を作っております.分娩数は年間約400ですが,助産婦が多いという以外は勤務者数など他病棟とはなんら異なっておりません.しかし先にのべましたごとく,産科病棟には問題をかかえている点が多いことは明白でなんらかの対策が望まれるところです.そこで今回は産科病棟看護の問題のうち,分娩に対する看護の問題について,当院での実態を分析し検討してみたので報告します.
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