特集 学会にみた産科の動向
産婦人科領域におけるエレクトロニクスの臨床的価値に関する研究
室岡 一
1
1日本医科大学産婦人科
pp.32-37
発行日 1966年8月1日
Published Date 1966/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611203241
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エレクトロニクスとは
真空管の技術が進歩してラジオ,テレビはもちろん,便利な機械が次々に現われて私どもの生活も向上し,生活を楽しめるようになりました.このような電子工学を使った医学用の器械には心電計や,脳波など数種類ありますが,残念なことに産婦人科領域ではまだ研究段階として,これといった装置は使われておりません.時折分娩監視装置などの解説がみられますが,これがはなはだ尨大な機械で高価格であり,どのようなことが判るのかが問題です.値段が高いからといって必ずしも全部が役立つものでもなく,ここにこの種類の機械が実地臨床にどの程度応用されるのか決める必要に迫られたのでも.真空管技術を使った電子工学の機械をエレクトロニクスといい,医学用のもので診断と治療のために作られた装置をメディカル・エレクトロニクス(ME),医用電子装置といいます.このうち産婦人科の治療にどれがどれくらい役立つか調べてみました.今後の見通しも加わえてその概略を述べてみます.
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