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社会のニードに応える教育—保健婦助産婦総合教育を受けて
渡部 尚子
1
1聖路加看護大学
pp.36-37
発行日 1965年12月1日
Published Date 1965/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611203093
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□はじめに
本年7月19日〜28日の約10日間,厚生省主催の保健婦,助産婦,看護婦専任教員講習会で,保健婦,助産婦の教育,臨床指導という面での勉強をする機会に恵まれました.ここ数年の間に,看護教育に関してもさまざまな形が出現しておりますが,1年間の保健婦,助産婦総合教育を実際に受けた卒業生としての立場から,思うことを少し述べてみたいと思います.
近年看護界では,看護制度,教育に関して種々な問題がとり上げられ,あるものは消滅し,あるものは検討,あるいは実施の段階と,とにかく目まぐるしい状態を繰返えしております.保健婦・助産婦・看護婦法が制定されてから15年余,戦後,混乱の中で数多くの批判や反論を受けながら実施されてきました.その間,先輩たちはそれを保持し,成長させてくださいましたが,15年余のすべての社会情勢の変化とともに,ここらで私たち独自の,いろいろな看護の方向が再検討されるのは,当然起こりうべくして起こったといえるようです.それだけに,現在私たちに与えられた過渡期は,ほんとうに看護に携わる一人ひとりが,真剣に考えるべき大切な時期にあると思います.
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