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妊娠と栄養
足高 善雄
1
,
佐道 正彦
2
1大阪大学・産婦人科学教室
2大阪大学院
pp.35-40
発行日 1965年3月1日
Published Date 1965/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611202932
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I
妊卵が着床してわずか10か月の間に3kg前後の胎児にまでつくりあげ,それを支える子宮の増大,胎盤の形成およびそれらの臓器の維持発育とともに,分娩時の驚くべきエネルギーの蓄積をなしとげるのであるが,妊娠によって母体内の新陳代謝にも多様の変化が生じ,それと関連し,妊娠と栄養や食餌の問題は非常に大切なことがらであることは,言うまでもないことである.
日本産科婦人科学会でも,昭和36年から全国の妊産婦の,栄養摂取状態の,実態調査を実施して,妊婦の栄養指導の改善に努力するようになった.したがって妊産婦の指導,管理上,栄養指導の占める位置はますます大きくなっている.
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