巻頭随想
新しい時代の助産婦
朴沢 美代
1
1日本助産婦会
pp.9
発行日 1964年11月1日
Published Date 1964/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611202859
- 有料閲覧
- 文献概要
近年母子健康センターに対する関心が,非常にたかまっている.それは,「人づくり」「国づくり」の政策が打出され,方々で叫ばれるようになってきたが,その根本的なものは,健全な家庭生活によって,立派な,次代の担い手をつくることだ,ということが認識され,母子保健に対する社会の目が,ぐっと,こちらに向けられるようになった,一つの現われと言える.
昭和39年度から,10か所の市町村の母子健康センターで,妊産婦,乳幼児の登録管理が行なわれる.これは,管内の妊産婦,乳幼児の健康状態をしっかり把握し,管理することである.またこれとともに,開業助産婦の間に,経営共同化の問題が,熱心に研究されるようになった.共同助産所,あるいは乳児院の開設である.地域に根をおろし,地域の人びとと密接な人間関係を持つ助産婦による私設母子健康センター的運営は,人びとに迎えられ,経営も順調にすすめられているとのことである.
Copyright © 1964, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.