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薬草、民薬を開発する—ソ連の医薬工業
pp.52
発行日 1964年2月1日
Published Date 1964/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611202705
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ソ連の製薬工業は国営工業の一つであり,国家経済の枠の中にはいっており,それを監督するのは保健省である.そしてとくにその生産,供給機関としてあるのは全ソ医薬品公団(GLAVMEDSNABSBYT)である.生産される医薬品の約60%は診療所や病院に供給されてしまうが,他は薬剤店で販売される.医薬品はすべて実費販売をたてまえとして購買者に安価に供給されており,それゆえ薬にかかる宣伝費や研究,試験費は国家の予算で賄われる.また医薬品はすべて免税である.
最近,ソ連では薬草の開発が盛んで,これまでに数百種の野草が分析,試験され,その中では貴重な薬剤となる多くの新しいアルカロイドやグルコシード種のものが発見された.それらはこれまでも広くVeterinary薬の中にあって治療に供されてきた.(リヒター氏saltwart,brier groundsel,bindweed,treacle,mudstar Greek valerianその他多くのものがある)
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