ひと
アメリカで助産婦の勉強をして帰国した 二木シズヱさん
夏人
pp.39
発行日 1963年8月1日
Published Date 1963/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611202592
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「日本の助産婦は世界一ね」人なつっこい目をクリクリ動かしながら話す.「……ただし,技術的にはという意味ですよ」今年4月,アメリカから帰国したばかりで,2年半も日本を留守にしたので,日本の実情はよくわからないが,と前おきしてから,「最近は何んでもアメリカのマネさえすれば正しいような風潮がありますが,あれは間違いですね.日本の助産婦は,もっと自信をもたなくちゃいけませんね」と,文明批評をちよっぴり.
戦後,教員養成所を出て一時教員をしていたが,23年京都大学に看護婦学校ができるとまっ先に入学した.学生時代はそうとうのあばれん坊だったらしい.卒業後,日赤助産婦学校を出たが,あきたらず保健婦の資格もとった.アメリカから帰国して,いちばん感じたことは,業務以前の問題だという.「アメリカに見習いたいのは,人間形成と職場の人間関係ですね.もっと,お互いに大きな心をもちたい」よほど感じることがあったらしい.性格は大陸的にカラットしているため,生意気だと誤解されることもある.趣味はスポーツとくに登山が得意だという.
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