特集 新生児と未熟児の問題
新生児の外科
角田 昭夫
1
1賛育会病院外科
pp.29-32
発行日 1962年4月1日
Published Date 1962/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611202304
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最近の医学の進歩により,種々の疾患の治療が可能になりましたが,外科学においても術前術後の管理(輸液・輸血の問題),抗生物質や麻酔の進歩などと相まつて,以前は考えることができなかつた多くの病気の手術が,可能になつております.
そのあらわれの一つが,乳幼児外科—あるいは新生児外科—の発達であります.この領域における先進国は,何といつてもアメリカでありまして,すでに1920年代より発足して今日の隆盛を築き,症例の豊富さや手技の進歩は申すまでもなく,乳幼児外科を一つの独立した分野とする医学界全体の認識の高さからいつても,No.1の名をはずかしめておりません.わが国においてもおくればせながら,小児外科を独立した分野と見なすようになり,外科学会においても共同研究として取り上げられたり,また一昨年から小児外科懇談会なども誕生して第一歩を踏み出した感じであります.この懇談会には外科医はもちろん,小児科医,産科医,麻酔医などが参加しております.
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