連載 妊産婦保健指導の実際・10
妊娠8か月の指導
青木 康子
1
1日赤産院保健指導部
pp.23-27
発行日 1961年12月1日
Published Date 1961/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611202241
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■胎児の発育について
妊娠の初期から妊娠5〜6か月頃までは,妊婦の大半は自分の体について,より多く気を使っているようですが,妊娠7〜8か月頃からは胎児についての質問が多くなつてまいります.近所の人に"おなかが大きすぎるから双胎ではないか"といわれたとか,階段の昇降をはげしく行なうと赤ちやんが逆さになつたり,臍帯巻絡を起すといいますがとか,火事をみてしまいましたが,あざができないでしようか,などの質問や相談が妊婦の口をついて出てきます.これらはいよいよ迫つてきた分娩に対しての恐怖心のあらわれとみることもできますので,胎児の発育およびそれに伴ういろいろの問題に対して,私共は明確な答を用意し,妊婦の不安を除くようにしなければなりません.
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