連載 妊産婦保健指導の実際・12
妊娠9か月の指導(2)
青木 康子
1
1日赤産院保健指導部
pp.26-28
発行日 1962年2月1日
Published Date 1962/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611202275
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必要物品の再検
必要物品については,すでに指導ずみのはずですから,ここではそれらの再検討になるわけです.しかし,経産婦で勤労者の場合など,休暇に入つてからとか,前の子のものがあるからという安心感などで,用意が充分でなかつたり,多少あるのだからその時になつてからでも間に合うだろうと考えているような場合もあります.また母親になるという自覚が十分にもててないような,最近の若い妊婦の中にはいつでも買えるからと,何も用意しなかつたり,おむつも紙おむつを使用しますと心得顔をしているものもありますので,必要物品について再検討し,迫つた分娩に備えるように指導しなければなりません.
まず,赤ちやんに必要なもの,母親に必要なものというように,項目別に目録のようなものを作り,チェックをしたりして足りないものをたしかめてゆきます.さらに入院分娩の場合には,入院の時に持つてゆかなければならないもの,退院時に必要なもの,退院後直ちに家庭で使用するものなどに分けておきます.そして誰にでもわかるように,包の上に書いておくことも,メモしておくこともよいことです.入院中使用するもので,名前をつけておいた方がよいものについてはそのつけ方なども指導します.
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