トピック
『母性保健指導』の徹底のために—指導者講習会のシンポジウムから
pp.26-28
発行日 1961年2月1日
Published Date 1961/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611202071
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いささか旧聞に属することですが,東京で,看護協会助産婦部会が全国からの熱心な参加者によつて保健指導講習会をもちました.こうした試みがいよいよ深く広く根を下し,助産婦業の土壌に新らしい稔りを約束してくれる事を祈らずにおれません.
1週間にわたつて連日真摯な受講と討議が研究成果を織りまぜながらつづけられましたが,その最後の日の朝「母性保健指導の徹底のために」シンポジウムがもたれました.演者は,東京俵助産所の俵アイ氏,日赤本部産院監督の竹谷アサヨ氏,小石川保健所の武石スマ氏,家庭生活研究会の丹下坂ウラ子氏,都立築地産院長の竹内繁喜氏.100余人の参会者が埋めた会場正面に,上の順で左から一列に着席され,俵氏から次々と話しがはじめられましたが,思うに,この人選は,助産婦業関係の凡ゆる領域からの発言を意図したものではあり,それ丈に特色ある見解が披露されたように思いました.このシンポジウムのねらいもそこにあり,こうした広汎な発言の中で「保健指導」という比較的新らしい助産婦業務の地歩をかため且つ地ならししようとしたのではないでしようか.
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