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月賦分娩制について
松沢 千恵
1
1新宿日赤産院
pp.28
発行日 1960年5月1日
Published Date 1960/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611201905
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当新宿赤十字産院で本年1月1日より始めた出産の費用を月賦でまかなうと云う制度には賛成です.出産に限らず医療の費用も総て毎月の分割払になれば現在の日本の低所得者にとつては相当助かる点があるのではないかと思います.特にお産は,健康保険も使用出来ない為に良い案だと思つて居ります.日本の社会保障や医療制度及び育児施設なりが根本的に変更されないで,かつ低所得者が多数存在する現状での解決方法として,考えてみるべき問題でしよう.当産院で使用して居ります月賦法は,日本信販に加入して居る方のみをあつかつて居ります.分割方法は其の人々によりことなり10カ月及び6カ月,3カ月等があります.
利用者の意見はお産に月賦制が出来て良い事,大多数の人はお産の費用は蓄金して有るもお産は終らなくては異常になるか,又正常ですむのかわからぬ為予定以上に費用がかかるかもわからず月賦分娩法にする人が多い様です.
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