口絵
未熟児保育器のいろいろ
竹谷 アサヨ
1
,
松沢 千恵
2
1日赤産院
2新宿日赤産科
pp.21-24
発行日 1960年2月1日
Published Date 1960/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611201850
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近年我国に於ても未熟児問題が社会の関心を呼び,厚生省でも生下時体重1,800g以下の児に対しては,養育医療機関を指定して公費をもつて保育するようにしたことは,訴える術を知らない,かよわい赤ちやんのためには一大福音と言えましよう.然し之を如何に運営し,効果をあげるかは,勿論いろいろの条件があげられますが,その中の1つに保育器があります。
終戦後WHOから提供されたアイソレツト1台,アームストロング4台を東京の日赤産院に貸与されてから,我国でも之を類似したものが考案され,漸次改良を加えられて最近ではアイソレツト型に劣らぬ優秀なものも売出されており,産科開業医のところでもインキュベーターの1台位は備えておかないと信用にもかかわる位になりつつあることは,未熟児は当然助からぬものときめられて一顧も与えられなかつた頃を思えば隔世の感があります.
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