口絵
助産所・モデルケース—名古屋市愛知助産所
pp.33-36
発行日 1959年9月1日
Published Date 1959/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611201751
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建坪140坪,9床のベツトに,分娩室2つ,分娩準備室,診察室,沐浴室,すべてがととのつた助産所である。しかも,どこもかしこも明るい.モデルケースの面目躍如たるものがある.しかしこの助産所の真似は,一寸普通の助産所はできそうにない.というのも,昭和23年に天理教が,何か社会事業をしたいということで考えた結果教徒の循梅乃さんが,社会事業の1つとして,母子の保健のためということで委任されたのがこの愛知助産所なのである.だから資本のバツクが大きい.昨年も100万円を投じて助産所の修理を行つており,4人の助産婦を含めて9人の従業員がいる.産婦の送り迎えは自家用のクラウンで行い,各室には拡声器がつけられており,食後に一般的な指導を行つている.
1年に1回,この助産所で産れた赤ちやん約800人を集めて盛大な赤ちやんコンクールが行われており,名古屋タイムスの後援もあり,知事賞も出るという盛大さ.このコンクールは助産所の後にある天理教の講堂で行われるというから,これも一寸一般の助産所には望めないもの.しかしアイデアとその積極性は買われていいものであろう.(本文参照)
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