講座
帝王切開をめぐる2〜3の臨床問題
安井 修平
1
1東京逓信病院産婦人科
pp.19-23
発行日 1958年11月1日
Published Date 1958/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611201566
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現在産科学で帝王切開は何等珍らしいことでなくなつて来て居るにも拘わらず,助産婦雑誌のテーマとして取り挙げられている理由は何処にあるのであろうか.
産科医も助産婦も職責の終局の目的は,分娩を完全に遂行して,母児の予後に完壁を期することにあると信ずるのである.殊に分娩障害が原因となつて生児の身心発達に障害を及ぼすようなことがあれば,之は生児の将来にも,その家族にも,更に国家社会に重大な影響があることは論ずるまでもなく,産科医も助産婦も共にその責任の一端を負うだけの覚悟が必要であると思う.
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