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開業助産婦に道はないか?—編集者の見た産院繁昌記
石原 隆良
1
1編集部
pp.25-28
発行日 1958年3月1日
Published Date 1958/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611201437
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入院分娩急増!!
「7月下旬迄の分娩申込は予定数に達しましたので新な申込はお断りいたしますから御承知下さい.」みぞれ降る2月のはじめ,関東逓信病院の産科外来には既にこんな貼紙が出された.実際急激に増えて行く入院分娩の希望に対し,受入側としてはこんな新手を考えなければ応じ切れないのである.もしそうでなければ大部屋の隅の補助ベツドか,まかり間違えば分娩台の上で一夜を過さなければならない様な事態も起りかねないのである.
入院分娩の増加は単に東京とか大阪の様な大都市のみの持っ特徴ではない.もはや全国的な趨勢として,阻止出来ぬ現状である.勿論,設備も整い,人々の心も時代の先端を行く都市に最も顕著な傾向が見られるのは当然であり,入院分娩が社会の近代化を示すバロメーターだと云われるのももつともなことであるが,地方でも設備の状態によつて極めてはつきりとした傾向を見せている.
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